故郷を離れお墓が遠くなってしまったために、お墓参りに行きにくいなどという理由で、自宅の近くにお墓を引っ越すケースが増えています。若いときは苦にならなくても、高齢になるに従って遠方への墓参りはおっくうになるもの。実際に住まいの近くにお墓を持ってきたほうが、お墓参りの回数が増えるというデータもあります。

ただし、引っ越しする前のお墓が、公営や民営の墓地・霊園ではなくお寺にある場合には配慮が必要です。お寺にとってお墓の引っ越しは檀家を失うことでもあるからです。お墓の引っ越し(改葬)手続きには、現在のお墓の管理者(お寺)の協力が不可欠です。スムーズに手続きが進められるよう、これまで長年お世話になってきたお礼をきちんとしておきましょう。

通常はお墓に納めてあった遺骨を新しいお墓に移しますが、古いお墓の場合、遺骨が土に戻っているため、元のお墓の土を取って、新しいお墓に納めます。

改葬の手続きは「墓埋法」に定められています。一般的には以下の手順で行います。

  1. 引っ越し先のお墓の管理者から「受け入れ証明書」を発行してもらう。
  2. 現在のお墓のある市町村の役所・役場で「改葬許可申請書」をもらう。
  3. 現在のお墓の管理者に「改葬許可申請書」に捺印をもらうか「埋葬証明書」を発行してもらい、現在のお墓のある市町村の役所・役場に申請して「改葬許可証」してもらう。
  4. 現在のお墓の管理者に「改葬許可証」を提示。遺骨を取り出してからお墓の魂を抜く「お魂抜き」の法要を行う。
  5. 引っ越し先のお墓の管理者に「改葬許可証」を提出。
  6. 新しいお墓の開眼法要をしてから納骨し、納骨法要を行う。

※霊園・自治体により手続きに必要な書類が異なる場合がありますので、くわしくは各自治体や霊園・石材店に問い合わせてください。